Twitter活用事例

CPA60%低下、CV数250%増加!カゴメ事例に学ぶ、Twitterのサイト訪問数最適化の実力

Twitter マーケティング カゴメ事例

2022年1月に広告配信の新たな手法としてリリースされた「サイト訪問数最適化」を活用して成果を上げたカゴメの野菜ジュースブランド「つぶより野菜」の事例について、カゴメの田中氏と広告運用を支援するワンスターの持増氏、Twitter Japanの斉川がご紹介します。サイト訪問数最適化を導入した背景や活用の詳細、得られた成果とは。
 

つぶより野菜が抱えていたTwitter広告の課題とは

MarkeZine編集部(以下、MZ):最初に、つぶより野菜が抱えていた課題について教えてください。

田中:つぶより野菜は定期お届けコースを中心としたD2Cブランドです。その中で課題となっていたのは、LTVの低下でした

発売当初は、単価が他の野菜飲料と比べて高価格帯であるという理由から、60代から70代をターゲットに広告などを展開していました。しかし、「加齢によって商品を毎日飲むのが難しくなってしまった」と定期お届けコースの解約が起きるなど、LTVの低下につながるケースが散見されるようになりました。

そこで、ターゲットをもう少し若い世代にシフトすることを決断し、Twitterをはじめとしたネット広告の活用を始めたんです。ネット広告の運用に関しては、ワンスターさんに協力いただきながら日々パフォーマンスを改善しています。

Twitter マーケティング 対談

カゴメ株式会社 通販企画部 販売企画グループ担当課長 田中陽子氏
 

MZ:今回、Twitterのサイト訪問数最適化を活用したことでパフォーマンスが改善したと聞いています。なぜ同プロダクトの導入に至ったのでしょうか。

田中:Twitterはターゲットの若年化を図る上で重要なメディアと捉えており、広告配信も積極的に行っていましたが、配信効率とパフォーマンスが不安定な状況でした。その中でサイト訪問数最適化なら課題解決につながるのではと、ワンスターの持増さんから提案いただきました。

MZ:持増さんから見て、カゴメのTwitter広告の運用はどのような状態だったのでしょうか?

持増:田中さんからも指摘があったように、不安定なパフォーマンスの改善が急務でした。特にCPCが少し高い印象で、CVRのムラにもつながっていました。そのため、サイト訪問数最適化を利用することで、CPCを引き下げ、CV数を拡大していきたいと考えました

Twitter マーケティング 対談

株式会社ワンスター デジタルDRM事業部 第一セールスコンサルティング局 持増 将太朗氏
 

改善力とユーザー拡大がサイト訪問数最適化の魅力

MZ:Twitter Japanの斉川さんにお聞きしますが、サイト訪問数最適化はどのようなプロダクトなのでしょうか?

斉川:サイト訪問数最適化は、2022年1月にリリースされた新しい最適化プロダクトです。お客様のWebサイトに設置したタグが訪問者のサイト内行動を蓄積し、Twitterの保有する興味・関心データなどと突き合わせて類似した利用者に配信を最適化します

Twitter マーケティング 対談

Twitter Japan株式会社 CPG業界担当 クライアントアカウントマネージャー 斉川 喜洋
 

MZ:持増さんから見て、サイト訪問数最適化にはどのような導入メリットがあると思いますか。

持増:「改善力が高い」「リーチが拡大できる」の2つのメリットがあると考えています。

1つ目の「改善力が高い」ですが、サイト訪問数最適化はWebサイトに設置したタグをベースに配信を最適化します。そのため、クリック最適化などの配信手法に比べてよりCVに近いユーザーへの配信最適化ができ、高いパフォーマンスの改善につながる可能性が高いです。

2つ目の「リーチが拡大できる」に関しては、サイト訪問数最適化の課金形式がCPM(1,000回表示あたりの単価)であることが大きく関係しています。CPC課金に比べてより安定した配信量が見込めるため、より柔軟な広告運用が可能になります。これにより、効率良く新しい利用者へ配信しつつも、CPCを引き下げることが可能になります。
 

クリエイティブの検証×適切なターゲティングで成果を最大化

MZ:次にサイト訪問数最適化を活用して、どのような広告配信を行ってきたのか教えてください。

田中:今回の取り組みでまず力を入れたのは、クリエイティブの検証です。強みであるカゴメのブランド力にお得感を掛け合わせたコピーを作ったり、Twitterと相性の良い静止画・動画のフォーマットを採用したりして、特に効果のパフォーマンスの高いクリエイティブをいち早く見つけ出していきました。

持増:ターゲティングに関しても、サイト訪問数最適化に合わせた適切な設定を心掛けました。事前に斉川さんより、「ターゲットの母数は広く担保したほうが良い」とアドバイスいただいていたので、性年代のデモグラフィックと興味・関心のターゲティングは活用しつつも、リーチが狭まりすぎないよう意識して設定しました。

MZ:クリエイティブの検証によって、どのような勝ちパターンが出てきたのでしょうか。

持増:たとえば、箱を開封した様子やグラスに野菜ジュースを注いでいる様子をUGC風にしたクリエイティブは効果が高かったです。

田中:以前からTwitterではつぶより野菜に関するツイートがあり、届いたときのことや飲んだ感想が書かれていました。それらを参考にTwitterの利用者に相性の良い見え方を考えてきました。

MZ:斉川さんからアドバイスがあったとありましたが、その他にTwitter Japanからサポートしたことはありますか。

斉川:カゴメのブランド力を活かすために、Twitterの認証バッジ(公式マーク)を取得するための申請方法などをサポートさせていただきました。Twitterはツイートの内容に加え、誰がツイートしているのかも重視されます。カゴメさんの場合は、決済に関する情報の入力なども必要なので、アカウントの信頼度を上げる取り組みが重要だと考えました。

また、サイト訪問数最適化に関しても運用のポイントやターゲティングの構成などについてもアドバイスいたしました。
 

CPAは60%低下、CV数は250%増加!成功の要因は?

MZ:今回の取り組みによって、どのような成果が得られましたか。

田中CPAは他媒体と比べて60%低下し、CV数は250%増加しました。他のオンライン・オフラインの広告と比較しても高いパフォーマンスとなっています

Twitter マーケティング 対談

MZ:持増さんと斉川さんはこれだけのパフォーマンス改善につながった要因はどこにあると考えていますか。

斉川:まず、サイト訪問数最適化に合わせたターゲティングを設定していた点です。デモグラフィックや興味・関心といった最低限のターゲティングにすることで、アルゴリズムによる最適化に委ねる設計にされていたのが良かったと思います。

また、ダイレクトレスポンス広告でUGCを意識したクリエイティブ作りをされている点も非常に珍しく良かった点だと思います。何百種類ものクリエイティブを検証したと聞いていますので、そのような地道な改善が成功につながったのではないでしょうか。

持増:大きく3つの要因があります。1つ目はサイト訪問数最適化によって配信が安定した点。2つ目はターゲティングとクリエイティブの両方で継続的にPDCAを回せた点。そして、3つ目はTwitter Japanの斉川さんに手厚く支援いただけた点です。斉川さんから週単位でキャンペーン設計のコツなど運用のTipsを共有いただいたことで、改善もスピーディーに行えました。
 

Twitterの学習精度の高さを実感

MZ:今回の取り組みで得られた学びや気づきについて教えてください。

田中:つぶより野菜の利用者を拡大する上で、Twitterのポテンシャルの高さに続けてきました。

持増Twitterの機械学習の精度が高いと実感できたことが、新しい気づきでした。今回の配信では45歳から55歳、野菜やオーガニックに興味のある女性のインプレッションが多く、元々のターゲットより若年化を図ることができました。これはTwitterの機械学習の精度が高かったからだと考えています。

また、Twitterにおける効果的なクリエイティブについても試行錯誤を繰り返したことで、UGC風やシズル感のあるクリエイティブが効果的であると気づけたのも大きな学びになりました。

加えて、アカウントの信頼度の重要性にも気づけました。実は認証バッジを取得して以降、つぶより野菜のTwitterアカウントのフォロワーが増加傾向にあるんです。フォロワーの増加と広告のパフォーマンスの相関はまだ見えていませんが、Twitter公式のアカウントであることは利用者にとっても重要だと感じました。

Twitter マーケティング 対談

MZ:斉川さんはいかがですか。

斉川:今回のつぶより野菜の取り組みは、サイト訪問数最適化がコンバージョンにも効果があると実感できる、先駆け的な事例になったと思っています。Twitter Japanにとっても気づきの多い事例となりました。
 

Twitterならではのターゲティングを活用

MZ:最後に、今後の展望について教えてください。

田中:現在、ネット広告経由のお試し購入後から定期購入への引き上げが課題となっているので、その解決に向けた施策をTwitterも含めて考えていきたいです。

持増:私はTwitterならではの配信手法やターゲティングを駆使して、新しい勝ちパターンを作っていきたいです。たとえばTwitterでは、キーワードやフォロワーでターゲティングを行うことができます。これらの機能を活用しながら、Twitter利用者からエンゲージメントを得られるナレッジを蓄積したいです。

また、Twitterは認知から獲得までフルファネルでアプローチできるプラットフォームだと思うので、フルファネルでお客様のプロモーションをサポートしていきたいです。

斉川:Twitterでは今後もダイレクトレスポンス目的の広告プロダクトに関するアップデートを予定しています。田中さんと持増さんからあったフルファネルでの活用や購入後の引き上げといった課題に応えられるよう、機能追加やアップデートなどを行っていければと考えています。

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