認定代理店 Twitter活用事例

新プロダクトで最速で成果を出したセプテーニの運用研究事例 - 認知から獲得まで

昨年から新たな広告プロダクトの発表を続けているTwitterでは、ランディングページへの到達が目的の配信を最適化する「サイト訪問数最適化」、15秒の動画視聴完了が目的の配信を最適化する「15秒最適化」を2022年1月に発表しました。この新プロダクトの効果検証において非常に高い成果を上げたのが、Twitter広告認定パートナープログラム ゴールドパートナーであるセプテーニです。どのような工夫でどれだけの効果を得たのか、Septeni Japan株式会社 仙波学氏、金原弘樹氏、そしてTwitter Japan 根立に聞きました。
 

セプテーニ × Twitterプロダクトチームのタッグが生む広告のベストプラクティス

セプテーニはTwitterゴールドパートナーとして多くの優れた実績がありますが、Twitterとの具体的な取り組みを教えてください。

仙波氏:セプテーニは運用型広告に強みを持つデジタルマーケティングカンパニーとして、Twitterと協力体制を築いています。

私が所属するパフォーマンスグロース本部のセントラルメディアグロース室(CMG)では、ソリューションやメディアなどのプロフェッショナルな知見をもとに、営業とともにクライアント企業へのサポートを行っています。私は、その中でもTwitterをはじめとするメディアを横断的に見て施策立案と推進を行い、クライアント企業をサポートするポジションにいます。

Twitter マーケティング 対談

Septeni Japan株式会社 パフォーマンスグロース本部 セントラルメディアグロース室 シニアパフォーマンスリード 仙波学氏
 

金原氏:私はTwitterメディア担当として、メディア戦略推進部に所属しています。Twitterからプロダクトアップデート等の情報をいただきつつ、セプテーニとして認知から獲得までフルファネルでTwitterの活用を最適化するための施策立案や実行を担う立場です。

セプテーニは特にTwitterの運用型広告に強く、Twitterのプロダクトチームと共にベストな運用方法を議論したり、時にはプロダクトの改善提案を行ったり、効果検証とそのフィードバックを行うなどさまざまな形で知見を共有しています。

Twitter マーケティング 対談

Septeni Japan株式会社 アドマネジメント本部 メディア戦略推進部 ディレクター 金原弘樹氏
 

メディア横断型で広告成果を最大化する担当者と特定のメディアの専門家で構成され、メディアと広告主の双方の事業に貢献しているのですね。Twitterとは特に運用面で連携し、協力してベストプラクティスの知見を蓄積している点も強いですね。

金原氏:はい。今回のサイト訪問数最適化もまさにその形で、セプテーニで検証を行い、話し合いながらベストな運用手法を探っていきました。
 

エン・ジャパンの「ミドルの転職」でサイト訪問数最適化を適用、従来比でCPAを40〜50%改善

最初にサイト訪問数最適化の取り組みについて伺いますが、まずこのプロダクトの概要を教えてください。

金原氏:広告経由での利用者のランディングページ到達に最適化をかけるプロダクトです。以前からコンバージョン(CV)最適化をかけたり、広告のクリックに最適化をかけるプロダクトはありましたが、今回は「ランディングページに到達した」というイベント値に対して最適化をかけるソリューションになっています。

従来のプロダクトとの大きな違いは、単なるクリックのみではなく、明確にランディングページに到達したことを主眼として最適化するという点です。単に広告クリックだけの最適化だと、誤ってクリックした利用者も含まれるため、配信効果が低下するリスクがあります。
 

効果検証プロジェクトの内容を詳しくお聞かせください。

金原氏:セプテーニでは、Webサイト上にコンバージョンイベントが存在し、そこにKPIを置くダイレクトレスポンス(Web DR)の案件を扱うことが多いのですが、今回の効果検証もエン・ジャパン様(@enjapan)のWeb DR案件でした。エン・ジャパン様ではこれまでもCV最適化などを活用されていましたが、今回はより効率よく獲得するために新プロダクトを活用されたのです。

サイト訪問数最適化は「サイト訪問」とありますが、今回数カ月ほどセプテーニが独自に研究を重ねたところでは、タグとイベントの設置方法を工夫することでコンバージョン獲得の成果向上につながることがわかりました。定量評価では、エン・ジャパン様の商材である「ミドルの転職」において従来のコンバージョン最適化対比でCPAが約40%改善し、またリンククリック最適化対比で約50%のCPA改善につながったケースもありました。他媒体比でも大きな効果が出ており、サイト訪問数最適化を行うことでダイレクトレスポンスの案件でもターゲットユーザーに多くリーチできたと考えています。
 

サイト訪問数最適化とコンバージョン最適化のCPA比較

Twitter マーケティング 対談

サイト訪問数最適化とリンククリック最適化のCPA比較

Twitter マーケティング 対談

高いCPA改善成果により獲得案件で提案の幅が拡大

サイト訪問数最適化の成果を上げるための運用のコツやプロダクトへの評価を教えてください。

金原氏:タグの埋設方法やイベントの設置方法を工夫することで、セプテーニ独自のベストプラクティスを見出すことができました。お客様の広告を運用するコンサルタントからも、本プロダクトの評価は高く、活用が加速しています。これまでのプロダクトと比較しても新商品のアルゴリズムは優れていると見られ、ターゲットユーザーをより安価に獲得できています。今回の成果を受け、ほかのWeb  DR案件に対してもTwitterを提案する余地が広がりましたし、既存のTwitterを使ったWeb DR案件においても、サイト訪問数最適化のベストプラクティスを使ってみようという動きが起こっています。

仙波氏:これまでブランディング領域やAppの獲得領域でのTwitter活用がメインであったものの、今回はWebの獲得領域でしっかり成果を出すことができました。今回の検証を通じて、より多くの業種のクライアント企業にTwitterを使っていただける可能性を見出せたのは大きな成果です。
 

既存の動画広告と完全視聴単価で同等の成果

次に15秒最適化の効果検証について伺います。まずこのプロダクトについて所感を教えてください。

仙波氏:ブランディングや認知系のプロダクトで、15秒尺の動画の完全視聴を目的に、配信を最適化する自動入札型のソリューションです。従来のプロダクトとは異なり、動画を見終わった時点での課金ではなく、表示された時点での課金になります。これまでのようなビュー=課金ではないので、シミュレーションがしにくく、どう扱うべきか悩みました。

ところが従来のプロダクトと並走したところ、この15秒最適化の効果が非常に高いという結果が出たのです。完全視聴する利用者の率が非常に高く、コスト感も良かったので、とても良いプロダクトだと認識しています。
 

具体的な取り組み内容を教えてください。

仙波氏:前述とは異なる業種になりますが、弊社のクライアント企業でテレビCMの15秒バージョンを活用して15秒最適化を行いました。経緯として、もともとセプテーニでは数年前からデジタルを起点にしたオンオフ統合施策やインターネット上のデジタル認知の施策推進などブランディング領域に注力しています。ただしこの領域は、他の動画インストリーム系メディアがプランニングの中心でした。Twitterにはフォロー&RTやカンバセーショナルカードのアドフォーマットの活用、そしてエンゲージメントに最適化をかけた配信などTwitter独自のブランディング施策の実施はあるものの、動画領域ではあまり活用されていませんでした。

しかし今回の15秒最適化をきっかけに、多くの利用者を持つTwitterの動画メディアとしての強さを訴求することができました。手探りのなかでスタートしたのですが、結果として既存メディアに遜色のない成果を上げることができました。

 

どのような成果だったのでしょう?

仙波氏:完全視聴単価を比較すると、インストリーム系はディスプレイ広告の2〜3割の単価でした。しかし今回の15秒最適化により、Twitterもインストリーム系と同じくらいの単価という成果が出ました。

さらに単価だけでなく、広告効果測定ツールを使って視聴後の利用者のさまざまな行動を計測しました。その結果、Twitterの15秒動画の視聴後に広告主様のランディングページやWebサイトを訪問した利用者を安価に獲得できたという発見がありました。またブランドリフト調査でも、配信した動画がクライアント企業のサービスを想起させる広告として認知されているという結果が出ました。
 

完全視聴単価の他メディア比較

Twitter マーケティング 対談

ウェブサイト訪問数とCPAの他メディア比較

Twitter マーケティング 対談

認知から獲得まで、フルファネルでTwitterを活用

今回の検証から得られた知見を教えてください。

仙波氏:特に力を入れたのが評価方法です。動画配信では多くの場合、完全視聴単価だけではなく、利用者の行動変容や売上貢献まで見ています。そのため今回も、多くの指標を見ながら細かく広告効果を見ていきました。Twitterの計測ツールだけでなく、Googleの「キャンペーンマネージャー360」を併用し、さらにブランドリフト調査を組み合わせて広告の成果をさまざまな観点で検証しました。例えばキャンペーンマネージャー360では、完全視聴した後に検索やWeb訪問など多くのアクションにつながったというポジティブな行動変化が見られています。
 

ブランドリフト調査結果

Twitter マーケティング 対談

別のクライアント企業でも興味深い結果が得られました。広告にTwitterだけで接触した利用者や、YouTubeだけで接触した利用者という層も意外と多く、かつそれほど重複していないことがわかりました。つまりTwitterでしか接触できない利用者が一定層いるということです。また、動画広告はもともとTVやYouTubeなどと併用したほうが効果的といわれていますが、今回の私たちの検証でも、YouTubeとTwitterの両方で動画に接触した方のほうがその後のアクションにつながりやすいことがわかりました。なので、他の媒体とともに15秒最適化を導入するのがお勧めです。
 

動画広告全般において効果を出すためにはどのようなポイントがあるのでしょうか。

仙波氏:私たちも模索中ではありますが、Twitterの動画広告は興味がなかったらスクロールされてしまうので、動画の冒頭3〜5秒に伝えたい内容をしっかり入れることが重要になると思います。また、音声をミュートにして視聴する利用者も多いので、テレビCMと異なり字幕を付けることも検討していただきたいですね。今回の取り組みも、動画に字幕を付けたことがブランドリフトの向上につながったという可能性もあります。

金原氏:15秒動画という認知領域で定量的な成果をしっかり出したことで、私たち代理店も提案の幅が広がったと感じています。しかもTwitterは、テキストと動画を掛け合わせた表現ができるので、同じ訴求、同じ内容のキャンペーンであっても見せ方を変えることができますし、今回の15秒最適化を通じてメディアプランニング戦略における選択肢がより広がったというのは、大きな成果だと思います。
 

運用だけでなくクリエイティブなどさまざまな点で連携を強化

今回のサイト訪問数最適化、15秒動最適化の効果検証についてTwitterではどのように考えていますか。

根立:サイト訪問最適化に関しては2022年に提供を開始した新しいプロダクトになりますが、セプテーニ様には、いち早く効果検証を推進していただきました。新しいプロダクトならではの不安もある中で、セプテーニ様と顧客間での強固な信頼関係があったからこそ、迅速かつ効果的な効果検証が実現しました。本プロダクトの効果検証に協力していただいた広告主様に感謝しております。

Twitter マーケティング 対談

Twitter Japan株式会社 根立広貴
 

仙波氏:セプテーニには、新しいプロダクトやメディアが出るとまず取り入れてみて、良いものはすぐにお客様にご提供するというカルチャーがあります。
 

改めて今後の抱負についてお聞かせください。

金原氏:プロダクト軸での会話はこれからも続けていき、パイロットテストや運用研究を進めることは前提ですが、今後はプロダクト自体を一緒に改善していくような動きも進めていきたいですね。これを踏まえて、社内におけるTwitterの活用最大化を目指したいと思います。

仙波氏:今回の効果検証を経て、もともと我々の主軸であった獲得領域に加え、今回の15秒最適化により認知領域まで提案の幅を広げることができました。別の言い方でいえば、ついにフルファネルでTwitter活用を包括的に提案できる知見が蓄積されてきたと捉えています。一気にここでTwitterの提案を増やし、クライアント企業の課題解決につなげていくことはもちろん、Twitterとのパートナー連携を通じて市場開拓を進めていきたいですね。

根立氏:ありがとうございます。Twitterでは、これから新しいプロダクトが続々と提供される予定です。これからも最新プロダクトで最速で成果を出すセプテーニ様と協力し、クライアント企業が抱えている課題に有効な検証を進めていきたいと思います。

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