Twitterカンバセーションレポート

リベンジ消費を後押しするのは?

Twitterの会話から見える最新のトレンドやインサイトをお届け

人々は今起きていることについて語り合うために、日々Twitterを訪れています。そのTwitter上の会話データから見えるインサイトをお届けする「Twitterカンバセーションレポート」。今回は、ブラックフライデー、サイバーマンデー、歳末セールと年末に向けて買い物熱が高まるこの季節におけるTwitter上の会話を調査しました。
 

リベンジ消費は始まっている?

最近よく耳にするようになった「#リベンジ消費」というキーワードですが、果たしてその実態はどうなのでしょう?今年の6月時点で実施した調査では、コロナが落ち着いたらやりたいことについて聞いたところ、外出や旅行、外食などに続いてTwitter利用者の約7割が「ショッピングに出かけたい」と回答していました。
 

コロナが現在より落ち着いたらやりたいこと (2021年6月時点)

Twitter マーケティング リサーチ結果

調査委託先 | Macromill 2021年6月(非常事態宣言解除後) スマートフォン利用者対象 18歳~59歳 (n=1,000)  ※調査エリア:首都圏
 

それでは、現在の買い物に関する会話量を見てみましょう。昨年の同時期と比較すると、右肩上がりで増加していることがわかります。10月の時点ですでに昨年の30%増となり、人々の買い物欲求は今後も増えていくと考えられます。
 

買い物に関する会話量(2021年10月 vs 2020年10月)

Twitter マーケティング リサーチ結果

Source: BrandWatch, 2020/1/1 - 2021/10/31, 対象国:日本.買い物、欲しい物、セールに関する会話数

 

年々早まるブラックフライデー・サイバーマンデーの会話

この時期の買い物の話題としては、今や日本でも耳にするようになったブラックフライデーとサイバーマンデーが外せません。ブラックフライデーとサイバーマンデーは、いずれもアメリカ発祥のセールです。アメリカでは11月の第4木曜日が感謝祭で祝日になります。その翌日に家族で買い物に出かけることから多くのお店がセールを行い、ブラックフライデーと呼ばれる一大イベントとなりました。その翌週月曜日がサイバーマンデーです。週末は実店舗で買い物をし、休暇明けの平日にオンラインショッピングをする人が増えることから始まったと言われています。

そしてタイムラインでのブラックフライデーとサイバーマンデーに関する会話の始まりは、年々早まっています。2019年には11月第2週から盛り上がり始めた会話は、2020年には11月の第1週に発生しました。そして今年はさらに早く、10月末から人々はブラックフライデーやサイバーマンデーでの買い物について会話を始めました。そのツイートに含まれるキーワードを調査すると、「散財」、「買う」、「狙う」など、すでに購入計画を練っていることが伺える言葉が並んでいます。

ブラックフライデー、サイバーマンデーのワードクラウド

Twitter マーケティング リサーチ結果

Source: BrandWatch, 2021年10/1-11/7 サイバーマンデー、ブラックフライデーに関する共起語のワードクラウド
 

ここでTwitterならではの特性と言えるのが、タイムライン上でおすすめを聞く人と購入アドバイスを提供する人の存在です。何をどこで買うのが賢い選択なのかを知るためにTwitterを訪れ、その興味関心ごとが同じ人同士が交流していることがわかります。
 

いつ買うか?購入時期に高い関心

ブラックフライデーとサイバーマンデーが終わると、年末年始セールや福袋が待ち構えており、買い物トレンドは止まることがありません。11月に入るころには、すでに人々は年末年始のセールについての会話を始めます。そのキーワードをみると、「早い」や「年末」など時期についてのツイートも多く、購入のタイミングを見計らっている様子が伺えます。
 

4倍+
年始・正月セールに関する会話数(対前週比)

Source: BrandWatch, 2021/10/25 - 2021/11/7, 対象国:日本. 年末・歳末セールおよび年始・正月セールに関する会話数の対前週比.2021年10月25日週 vs 11月1日週

 

年末年始の
セール・買い物に
関するワードクラウド

Twitter マーケティング リサーチ結果

Source: BrandWatch, 2021/10/22-11/21 年末年始セールに関する共起語のワードクラウド

 

セール参加、購入時期に
関するワードクラウド

Twitter マーケティング リサーチ結果

Source: Twitter Internal, 2021/9/1 - 2021/11/10, 対象国:日本.年末年始の買い物・セールに関する会話トピック(トピックモデリング)

 

会話を活用して消費意欲を誘発させる

商戦期ということもあり、年末にかけて多くのブランドや企業によるTwitterを活用したキャンペーンが実施されます。そこで重要となるのが、Twitter利用者の会話との結びつきです。

例えば「楽天市場」の大型セールイベント「楽天スーパーSALE」のキャンペーンでは、指定のハッシュタグをつけてセールで買いたいものをツイートしてもらい、そのツイート数に応じて割引クーポンの額が上がるという施策を実施しました。結果、楽天市場のヘビーユーザーを中心に会話が広がり、その会話が新規・ライトユーザーに届き、見事トレンド入りを達成しました(Twitter活用事例:ヘビーユーザーの会話を起爆剤に新規/ライトユーザーを獲得!「楽天市場」のTwitter活用方程式)。

この例でもおわかりいただけるように、人々がタイムライン上で語り合う声を有効活用していくことが、Twitterにおけるキャンペーン施策には重要となります。リベンジ消費への熱量を上手く活用することで、このトレンドに乗ったマーケティング施策を実現させましょう。

 

December 06, 2021
Tags
  • 調査
  • 日本
  • The Conversation Report

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