Twitterカンバセーションレポート

国際女性デーと向き合う

Twitterの会話から見える最新のトレンドやインサイトをお届け

人々は今起きていることについて語り合うために、日々Twitterを訪れています。そのTwitter上の会話データから見えるインサイトをお届けする「Twitterカンバセーションレポート」。今回は、3月8日の国際女性デーについて企業・ブランドはどのように向き合うべきなのか、そしてTwitter利用者はジェンダー関連のメッセージをどのように受け止め、会話しているのかについて調査しました。
 

Twitterはダイバーシティにおける企業の取り組みを知る上で重要なプラットフォーム

3月8日は国連が定めた国際女性デーです。1904年に、ニューヨークで起こった婦人参政権を求めたデモが起源となっており、女性の勇気や決断を讃える日とされています。同時にジェンダー問題について考える日として受け止められています。世界経済フォーラムが昨年発表したジェンダーギャップ指数では、日本は156か国中120位と、残念ながら世界的にみてもジェンダーギャップの高い国と言われています。例えば男女間賃金格差を取ってみても、諸外国と比較し非常に大きな状況にあると内閣府男女共同参画局もツイートしています。

最近では、このようなダイバーシティの問題について、活発に情報交換されることが増えてきました。15歳から24歳のいわゆるZ世代に対して行ったアンケート調査では、ダイバーシティに関する話題の情報源として、ソーシャルメディアの中ではTwitterがもっとも多く活用されていることがわかっています。
 

ダイバーシティに関する話題の認知経路 Top5(Z世代)

Twitter マーケティング リサーチ結果

Source | 調査主体:Twitter Japan 調査実施機関:インテージ,  2021年12月 対象者: 24歳以下 (n=155)のスマートフォンユーザー: Q. ダイバーシティに関する話題について、あなたは普段どこで知ったり、見聞きしたりしていますか。あてはまるものを全てお選びください。

 

高まる国際女性デーへの関心

日本における過去5年間の国際女性デーに関する会話量の推移を見てみると、投稿ボリュームは年々増えて2017年と比較すると、約2.6倍になっています。当初は海外での国際女性デーに関する話題をリツイートするなどのケースが多くみられましたが、ここ数年は日本での取り組みや発信が増えてきている傾向にあります。女性が組織内でのキャリアアップを目指すときに直面するバリアを表現した#ガラスの天井 などのキーワードを自分ごととしてハッシュタグを用いて発信する人も増え、国際女性デーへの注目度は上がってきているのではないでしょうか。
 

年度別「国際女性デー」会話量の推移

Twitter マーケティング リサーチ結果

Source | Twitter Internal data, 対象期間: 2017年1月1日 2021年12月31日、2022年2月取得、対象は日本のみ
 

ジェンダー問題について語られているツイートにはポジティブな感情を含むものが多く、実に過半数を超えています。人々の社会的なジェンダー問題への意識が高まっており、「繊細なトピックなのでは?」と躊躇うのではなく、活発に意見を交わすことを望んでいると推察されます。
 

国際女性デーに関する感情ポジネガ分析

Twitter マーケティング リサーチ結果

Source | Twitter Internal, 2021/1/1 - 2021/12/31, 対象国:日本
 

昨年の国際女性デーに関するツイートのキーワードを見てみると、国際女性デーの象徴的な存在である「ミモザ」のハッシュタグや花の絵文字()が多く見られ、また「ありがとう」などのポジティブな言葉が用いられていました。国際女性デーが日本で浸透し、「女性の勇気や決断を讃える日」として受け止められている結果ではないでしょうか?

 

国際女性デーに関するワードクラウド

Twitter マーケティング リサーチ結果

Source | Twitter Brandwatch  2021/2/8 - 2021/4/8,日本語のツイートのみ対象. 国際女性デーに関するワードクラウド(共起語)

 

国際女性デーに向けた企業・ブランドのメッセージ

人々は国際女性デーについて積極的に会話をしたいと考えており、そしてそれはポジティブに捉えられています。それでは、企業・ブランドはこのモーメントにどのような形でコネクトすることができるでしょうか?ジェンダー問題についての企業・ブランドとしての意見を発信することもできますし、「国際女性デーをお祝いしよう」とミモザの花などを用いたキャンペーンを企画することもひとつのアプローチと言えるでしょう。または公式アカウントからのコミュニケーションとして、自社がジェンダーギャップを埋めるために行っている取り組みを発信することも、企業の社会的責任を表明する良い機会になると思われます。

このように、国際女性デーに関連したTwitterを活用したコミュニケーションには様々な可能性があります。この機会に、伝えたいメッセージを考えてみてはいかがでしょうか?

February 25, 2022
Tags
  • 調査
  • 日本
  • The Conversation Report

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