プロ野球のブランド絵文字施策から見えた、開幕モメンタムとファンの熱量

Twitterの会話データを活用いただいている企業やブランドの皆様に有益な情報やインサイトをお届けする「Twitterカンバセーションレポート」。2回目は、2021年3月のプロ野球開幕に合わせて実施した全12球団の「ブランド絵文字」施策がもたらしたTwitter上の会話へのインパクトと、そこから垣間見えたファンの熱量を探りました。

プロ野球シーズン開幕に合わせ、全12球団で「ブランド絵文字」を展開

「ブランド絵文字」とは、ブランドのために特別にデザインされたオリジナルの絵文字を、あらかじめ指定したハッシュタグとともに表示することができる広告商品です。通常は企業やブランドのプロモーション施策としてご利用いただくことの多い「ブランド絵文字」を、コロナ禍におけるプロ野球を盛り上げるべく、2021年シーズン開幕の時期に合わせて全12球団名のハッシュタグに各球団ロゴの絵文字を付ける施策を実施しました。

2019年比で会話ボリュームは1.2倍に

2021年シーズン開幕前後の会話ボリュームを調べたところ、ブランド絵文字対象のハッシュタグを含むツイート量は、絵文字のなかった2019年の同時期と比較（2020年はシーズン開幕時期が異なるため2019年と比較）して約1.2倍増加_*1。ブランド絵文字によって各球団のファンのモチベーションが上がったことで、会話ボリュームの増加につながったと考えられます。

また、ブランド絵文字の効果もあってか「#プロ野球開幕」のハッシュタグを含むツイートが2019年と比べて約2倍に上りました_*2。 応援している球団のハッシュタグとともにツイートされていたものが多く、開幕時期におけるファンの熱量が増幅する結果となりました。

2021年シーズン開幕前後の会話ボリュームの推移_*3

*1, 2 Source: Twitter Internal Data, 2019.03.20 - 2019.04.30/ 2021.03.20 - 2021.04.30, retrieved May 2021 - JP only -
対象Keyword：#プロ野球開幕／#ジャイアンツ／#阪神タイガース／#中日ドラゴンズ／#baystars／#広島東洋カープ／#スワローズ／#sbhawks／#chibalotte／#seibulions／#rakuteneagles／#lovefighters／#bs2019 または #bs2021
3 ユニークツイート数。リツイートや引用ツイートに含まれるハッシュタグはカウントされていません

幅広い年代で会話を形成

年代別の会話ボリュームに大きな偏りはなく、幅広い年代で会話がされており、18歳-45歳で全体の約90%を形成。その中でも18歳-24歳の若年層が35%を占めており、若年層による会話量がやや多いことが分かりました。男女別では、男性が約7割、女性が3割を占めていました。

Source: Twitter Internal Data, 2021.03.20 - 2021.04.30, retrieved May 2021 - JP only - 
対象Keyword：#プロ野球開幕／#ジャイアンツ／#阪神タイガース／#中日ドラゴンズ／#baystars／#広島東洋カープ／#スワローズ／#sbhawks／#chibalotte／#seibulions／#rakuteneagles／#lovefighters／#bs2021 

絵文字とともに、野球ファンの熱量がツイートに反映

球団のブランド絵文字は「ホームラン」や「勝利」などといったポジティブなキーワードとともに使用されるツイートが多かったことから、選手を応援し、野球観戦を楽しむファンの熱量の高さが伺えました。

Source: Brandwatch, 2021.03.20 - 2021.04.30, retrieved May 2021
対象Keyword：#プロ野球開幕／#ジャイアンツ／#阪神タイガース／#中日ドラゴンズ／#baystars／#広島東洋カープ／#スワローズ／#sbhawks／#chibalotte／#seibulions／#rakuteneagles／#lovefighters／#bs2021

球団の絵文字そのものを楽しむだけでなく、開幕時のモメンタムをTwitter上のファンと共有し合ったり、試合中の実況で盛り上がったりと、様々な場面でファン同士の会話が生まれており、ブランド絵文字はそうした会話の盛り上がりに彩を添えていたと言えるでしょう。