視点

Twitterで企業とお客様の会話が変わる

「顧客は常に正しい」という有名な言葉があります。

それが正しいかどうかはさておき、1つのツイートが瞬く間に世界中を駆け巡る今の時代、お客様の存在は無視できません。 

Appleのような先進的な企業は、お客様と直接会話する大切さを理解しています。Appleは昨年3月、Twitterでサポート専用アカウントの運用を開始しました。は50万人以上にフォローされ、15万件以上のいいねやリツイートを得ました。またTwitterアワードのカスタマーサービス部門初の受賞企業となりました。

Twitterアワード )Silver賞、Bronze賞の受賞企業(順に)、そしてGold賞を受賞したAppleの取り組みは、Twitterが企業とお客様の会話を変え、双方に利益をもたらした好例です。 

Twitterの導入により、Appleはサポートの平均待ち時間を17時間から数分単位へと減らしました。また同社では役立つヒントや裏技を動画で紹介するなどTwitterを活用しながら、お客様への積極的なサポートも行いました。 はTwitterでお客様が荷物を追跡できるようにして、電話による問い合わせを2万5,000件減らしました。また、Société GénéraleはTwitterでのすべての問い合わせに30分以内で回答すると宣言し、大手金融企業のカスタマーサービスの新しいあり方を示しました。 

Twitterを活用して手厚いカスタマーサービスを提供すれば、貴社の対応力を世界中の人々にアピールできます。ただし、失態を演じればたちまち炎上し、企業の評判に傷が付きます。

カスタマーサービスの公開

『Your Call Is (Not That) Important to Us(あなたからの電話は大切(ではない))』の著者であるエミリー・イエレン氏()は、Twitterが登場する前のカスタマーサービスのほとんどはひどいものだったと述べています。 

イエレン氏によると、カスタマーサービスはもともと受付係の業務から派生しています。企業を守るために矢面に立つのは受付係の仕事でした。やがて企業はいやが応でも、不満を抱える人々に対応する部署を作らざるを得なくなりました。

メンフィス拠点のジャーナリスト、イエレン氏は続けます。「誰もが一度はひどいカスタマーサービスを体験しているはずです」 

そこでTwitterの登場です。個人的な不満が、一気に公に知れ渡るようになりました。人々がTwitterを使い始めた今、企業が提供するサービスにはお客様が期待する以上のクオリティが求められます。企業もそんなTwitterに注目し始めました。

2015年3月のSimply Measuredの調査によると、Twitterでカスタマーサービス専用アカウントを開設したトップブランドの数は1年で約20%増えています。

「Twitterでのカスタマーサービスは手軽なうえ公開されているので、これまでの人々の不満も過去のものとなりました」と、イエレン氏は言います。「電話で企業に問い合わせて対応が悪かった場合、以前は家族や同僚に話すのが関の山でした。今は企業との会話を世界中の人々に見てもらえます」

2010年発行のイエレン氏による新装版ペーパーバックに「Your Tweet Is Important to Us(あなたからのツイートは大切)」という新しい章が追加されました。

お客様の期待に向き合う

Twitterを通じてお客様の不満にアプローチすることで「カスタマーサービス」への期待値も変わると話すのは、サンフランシスコを拠点にコンサルティングを行うSavvy Millennialの創業者、サバンナ・ピーターソン氏()です。 

「Twitterによって会話のスピードが変わりました」と、ピーターソン氏は言います。「たとえ画面越しであっても、お客様は会話をしながら相手を見ています。だからこそ企業は素早い対応が求められます。2秒でツイートして、30秒待っても返事が来なければ、お客様は不満に思います。Twitterでは対応までの待ち時間が長引くほど、炎上につながる火種が増えていきます」

素早い対応は炎上を防ぐだけでなく、お客様の期待を満たすことで新たな利益につながります。調査によると、対応が早いほど利益も大きくなることがわかりました。

Twitterで不満を訴える人々のうち72%は、1時間以内の対応を望んでいるとLithium Technologiesの2013年10月のレポートが伝えています。シカゴにあるマーケティング・メディア系企業のWatch Social Mediaの創業者兼CEOであるニック・ブレナン氏()は、Twitterでのカスタマーサービスを考える企業にとって、この数字は人員、戦略の両面で大きなプレッシャーであると述べています。

火種となりそうなツイートは特に複数のスタッフが介入しなければならない場合もあり、対応時間は大きな課題となります。

「対応するに当たり、まず会話とアカウントから真の目的を判断しなければなりません」と、ブレナン氏は言います。「ただの荒らしか、本当に企業と会話したいと思っている人なのかどうか。荒らし目的だとしたら、フォロワーの数は多いか、話題のハッシュタグを使っているかどうか。対応する価値があるかもしれないのは、貴社がその状況にどう対応するかを他の人に示せるからです」

多くの場合、反応しないというのは最悪の選択です。本物のクレームに返事をしなかったり、対応しても不十分であったりすれば、事態は悪化するだけです。

アルバータ州エドモントンにあるマーケティング企業、Until They Smile代表のジョン・シモンズ氏()は「Twitterによって、カスタマーサービスは見て楽しむスポーツになりました」と言います。「どんなツイートでも拡散する可能性があるため、企業は自社へのツイートを確認し、効果的な返事を送る必要があります。ユーモアや寛大さが評価されて、顧客任せの姿勢や自己防衛的な態度は非難されます」

またTwitterを介すると、問題が実際よりも深刻に見られたり、過剰に拡散されたりもすると、Savvy Millennialのピーターソン氏は忠告します。

「お客様のエンゲージメントには、こうした悪い面もあります」と、ピーターソン氏は続けます。「1つの問題をツイートする人がたった10人でも、その人たちの影響で、企業の失策について語り始める人たちが現れるかもしれません。炎上する前に火種を素早く消す必要があります」

競合相手の情報収集

お客様のニーズに応える姿勢を世界にアピールする場としてはもちろん、Twitterはマーケットの情報源としても有用です。

ニュージャージー州エッジウォーターにあるDXagencyの営業ディレクター、スコット・ルザル氏()は、お客様に対応する競合相手のツイートを見ることで、その失敗例を教訓として活用できると話します。

「多くの企業がTwitterでたたかれるのを見てきました」と、ルザル氏は言います。「競合企業でよくある問題を知って解決方法を見つけられれば、そのビジネスを貴社のものにできるかもしれません。すごく魅力的ですよね」

会話に入って解決策を提示し、見込み客をサプライズで喜ばせることもできます。ルザル氏によると、クライアントである害虫駆除会社はネズミで困っているTwitter利用者を見つけて、このアプローチで大きな成果を上げました。

「試供品の提供を申し出ました」と、ルザル氏は振り返ります。「とても好意的な反応ばかりでした。思いがけず救いの手が差し伸べられたわけですからね」

グラスゴーを拠点とするデジタル行動研究者、ジリアン・ネイ博士()も、Twitterでの企業に対する人々の反応は、多くの企業が見落としている情報の宝庫であると指摘します。

「多くの企業はカスタマーサービスにかかりきりで、事態の収拾に追われています」と、ネイ博士は言います。「しかしこれらの会話には、ビジネスの改善やコスト削減、売上増加、ロイヤリティを高める取り組みについてのヒントが詰まっており、非常に価値があります」

ソーシャルメディアの会話を調べれば、何が人々の関心を集めるのか、なぜ特定の商品が売れるのか、どのような要素がお客様とブランドに心のつながりをもたらすのかを掘り下げられます。 

結果として商品やサービスが充実すれば、お客様の満足度も高まります。

サプライズで喜ばせる

24時間対応のTwitter担当チームを手配して、お客様の問題を解決できるようにするだけでは不十分であるとイエレン氏は述べます。

「Twitterは魔法の薬ではありません」というのがイエレン氏の警告です。「たとえソーシャルメディアで企業が優れたカスタマーサービスを提供していても、電話対応が悪ければ、そのお客様の不満はすぐに知れ渡るでしょう。つまり、そうした場合でもTwitterを使うのです」

一方でピーターソン氏は、ネガティブな体験をTwitterでポジティブなものに変えるチャンスは無限にあると言います。

「Twitterのようなソーシャルメディアは、人々をサプライズで喜ばせるのにもってこいです」と、ピーターソン氏は話します。「そもそも皆んな、カスタマーサービスには画一的で型にはまった対応しか期待していません。そこで、人間味あふれる心のこもった対応をすれば、大いに喜ばれることになります」

 

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